特殊詐欺の手口で入手した高齢者のキャッシュカードから預金を引き出したとして、警視庁は中国籍の男ら4人を窃盗の疑いで逮捕し、12日発表した。被害者の多くは東京都と神奈川県の高齢者で、被害総額は1億2600万円を超えるという。
警視庁は、中国の犯行拠点から共犯の日本人が日本へ電話をかけ、別の日本人が被害者からカードを受け取って預金を下ろし、逮捕された4人が被害金を集めて中国に送ったとみて調べている。
逮捕されたのは、中国出身で日本国籍を取得した会社役員福永悠宏容疑者(42)=東京都足立区宮城1丁目=と、都内や埼玉県に住む中国籍の男ら3人。
組織犯罪対策2課によると、4人は昨年6月、警察官を装って東京都渋谷区の80代女性に「あなたのカードが不正に使われた」とうその電話をかけて自宅を訪問し、隙をみてカードを偽物とすり替え、直後にATMで現金283万円を引き出した疑いがある。同庁は昨年9月、カードを受け取ったとして日本人の男を逮捕していた。この男の供述などから現金の回収役などとして4人を特定した。
カードを受け取ったとされる男はネットで高額報酬をうたう「闇バイト」に応募して採用されていた。同庁は、中国を拠点にする詐欺グループが、日本人を雇い、国内で特殊詐欺を繰り返していたとみている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル